古陶の譜 中世のやきもの ‐六古窯とその周辺‐
展覧会案内
会期:平成23年1月2日(日曜日)~3月21日(月曜・祝日)五穀を蓄え、また水を溜めるための当時の生活必需品であった壺や甕。その姿に見出される力強さと素朴さは,中世のやきものの大きな魅力のひとつです。これらのやきものは,小山冨士夫が唱えた「六古窯」という名称で親しまれ、最も日本らしいやきものとして多くの人々の心をとらえて離しません。
しかし、中世の窯業史観は、近年の全国各地における相次ぐ窯業地の発見によって大きく変貌しつつあります。これまで15世紀末以降には、瀬戸、常滑、越前、信楽、丹波、備前の六古窯に集約され、他の窯業地は消滅したと考えられていました。しかし、ここ30年間における全国各地の窯業遺跡80余ヶ所の発見によって、広域を商圏とした大窯業地から、在地の需要に応じた小規模なものまで、さまざまな窯業形態が明らかになってきました。
今回の展覧会では、六古窯で生産された代表作品を中心に展示すると共に、その他の窯業地で生産された作品もあわせて約150点を展観します。展示には国宝「灰釉秋草文壺」を初めとして、国宝1点、重要文化財11点を含み、中世のやきものの魅力とその全体像に迫ります。中世窯業史研究の集大成となる本展は、全国5会場を巡回する30年ぶりの大展覧会となります。
瀬戸 灰釉牡丹文広口壺
14世紀 重要文化財
東京国立博物館蔵
常滑 大甕
12世紀
個人蔵
越前 大壺
13世紀
福井県陶芸館蔵
信楽 檜垣文小壺 銘富有柿
15世紀
MIHO MUSEUM蔵
丹波 大壺 銘布引
14世紀
兵庫陶芸美術館蔵
備前 四耳大壺 福安(文安)元年銘
1444年 重要文化財
千光寺蔵
期間 | 平成23年1月2日(日曜日)~3月21日(月曜・祝日) |
---|---|
主催 | 茨城県陶芸美術館/「中世のやきもの展」開催実行委員会 |
後援 | NHK水戸放送局/茨城新聞社 |
協力 | 茨城県工業技術センター窯業指導所/笠間工芸の丘株式会社 |
開館時間 | 午前9時30分から午後5時まで(入場は午後4時30分まで) |
休館日 | 月曜日(ただし1月3日、1月10日、3月21日は開館、1月11日(火曜日)は休館) |
観覧料 | 一般700[550]円/高大生500[400]円/小中生[250]200円 ※[ ]内は20名以上の団体料金。満70歳以上の方、障害者手帳・療育手帳をお持ちの方 及び付き添いの方(ただし1人につき1人まで)は無料。本展覧会会期中の土曜日は高校生以下無料。 ※会期中、作品の一部に展示替えがあります。 |
交通案内
電車 | JR常磐線で上野~友部駅(特急70分)友部駅から「かさま観光周遊バス」(料金100円、定員36名)で20分 友部駅でJR水戸線に乗り換え笠間駅(9分)下車、笠間駅からタクシーを利用して5分 |
---|---|
車 | 北関東自動車道、友部インターから10分、笠間西インターから15分、常磐自動車道、岩間インターから25分、水戸インターから30分 |
駐車場 | 笠間芸術の森公園北駐車場(300台)をご利用ください。 |
このコンテンツに関連するキーワード
掲載日 令和3年7月1日
更新日 令和3年8月30日