明治・大正時代の日本陶磁‐産業と工芸美術‐
展覧会案内
会期:平成24年10月20日(土曜日)~12月9日(日曜日)
デカイ。細かい。そして美しい。
本展覧会では、日本窯業・陶芸史上、重要な位置付けがなされる明治時代から大正時代にかけて制作された日本の陶磁にスポットをあてます。輸出陶磁の全盛期であった明治時代前期に輸出された日本各地の陶磁器、また明治20~30年代にかけて各産地の自立と競争の中で生み出されていった新たな陶磁器、そして明治30年代以降のアール・ヌーヴォー、アール・デコに代表される新しい意匠・デザインの作品、帝室技芸員そして陶芸家の黎明期の作品など、近代陶磁の変遷について新たな研究成果を踏まえながらご紹介いたします。
「高浮彫牡丹ニ眠猫覚醒蓋付水指」
宮川香山(初代)
明治時代前期(19世紀後期) 高30.5cm
田邊哲人コレクション(神奈川県立歴史博物館寄託)
明治時代に入ると明治政府が推し進める殖産興業・輸出振興政策により、数多くの日本の陶磁器が欧米を中心に輸出されるようになりました。それらの陶磁器は当時欧米で盛んに開催されるようになった万国博覧会にも出品され、優れた技術と東洋的なモチーフなどにより、高い評価を得ました。その写実的で絢爛豪華な作風によってジャポニスム(日本趣味)の気運が盛り上がり、欧米のやきものに大きな影響を与えました。
このような状況の中で、各産地では西洋技術の導入や窯業技術の近代化などの変革がなされていきます。実業教育や工芸美術教育が積極的に推し進められ、前代までとは全く異なった様相を生み出していきました。また一方で、江戸時代からの職人工芸からの脱却も進み、美術工芸的な作品づくりを行う陶芸作家が登場していくこととなりました。
本展覧会では、日本窯業・陶芸史上、重要な位置付けがなされる明治時代から大正時代にかけて制作された日本の陶磁にスポットをあてます。輸出陶磁の全盛期であった明治時代前期に輸出された日本各地の陶磁器、また明治20~30年代にかけて各産地の自立と競争の中で生み出されていった新たな陶磁器、そして明治30年代以降のアール・ヌーヴォー、アール・デコに代表される新しい意匠・デザインの作品、帝室技芸員そして陶芸家の黎明期の作品など、近代陶磁の変遷について新たな研究成果を踏まえながらご紹介いたします。
「金襴手武者文瓶」(一対)
薩摩焼・苗代川系
明治時代前期~中期
高(左)79.2cm(右)78.5cm
財団法人ウッドワン美術館蔵
「白磁籠形薔薇文掛花入」
盈進社
明治時代前期 高16.5cm
兵庫陶芸美術館蔵
(田中寛コレクション)
「墨絵入珈琲碗皿」
京都陶器会社
明治24(1891)年
口径 皿14.5cm 廣誠院蔵
「上絵草花文双耳花瓶」
錦光山宗兵衛(七代)
明治時代後期
高38.5cm 個人蔵
「釉下彩沢瀉花瓶」
石川県立工業学校
明治34(1901)年頃 高22.0cm
東京藝術大学大学美術館蔵
「釉下彩上絵牡丹木蓮桜花浮文花瓶」
清風与平(三代)
明治30~大正3(1897~1914)年頃
高さ41.6cm 個人蔵
「黄釉上絵花鳥図扁壺」
布志名焼
明治時代前期~中期
高24.9cm 個人蔵
期間 | 平成24年10月20日(土曜日)~12月9日(日曜日) |
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主催 | 茨城県陶芸美術館、明治・大正時代の日本陶磁展実行委員会 |
後援 | NHK水戸放送局・茨城新聞社 |
助成 | 財団法人地域創造 |
開館時間 | 午前9時30分から午後5時まで(入場は午後4時30分まで) |
休館日 | 月曜日。月曜が祝日のときは翌火曜日。 |
観覧料 | 一般700[550]円/高大生500[400]円/小中生250[200]円 ※[ ]内は20名以上の団体料金。 ※満70歳以上の方、障害者手帳・療育手帳をお持ちの方及び付き添いの方(ただし1人につき1人まで)は無料。 ※夏季休業期間を除く土曜日は高校生以下無料。 ※11月13日(火曜日)は茨城県民の日につきすべての方が無料。 |
交通案内
電車 | JR常磐線で上野~友部駅(特急70分)友部駅から「かさま観光周遊バス」(料金100円、定員36名)で20分友部駅でJR水戸線に乗り換え笠間駅(9分)下車、笠間駅からタクシーを利用して5分 |
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車 | 北関東自動車道、友部インターから10分、笠間西インターから15分、常磐自動車道、岩間インターから25分、水戸インターから30分 |
駐車場 | 笠間芸術の森公園北駐車場(300台)をご利用ください。 |
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掲載日 令和3年7月1日
更新日 令和3年8月27日