このページの本文へ移動
色合い 標準 青 黄 黒
文字サイズ 標準 拡大 縮小
RSS
トップ展覧会平成27年度企画展> いばらき工芸大全II 金工の巻

いばらき工芸大全II 金工の巻

展覧会案内

再発見 常陸国ひたちのくに黄金郷エル・ドラード

会期:平成28年1月2日(土曜日)から3月6日(日曜日)

本展は、当館が陶芸にとどまらず工芸全般に視野を拡げて、茨城ゆかりの工芸品を紹介するシリーズの第2弾です。鏡や馬具など古墳からの出土品にはじまり、寺社に伝わる遺宝、一橋徳川家の伝来品、そして明治から現代までの作家の作品を紹介します。
中でも江戸時代半ばに興隆した水戸金工と呼ばれる刀装具の技は、廃刀令により需要を失った明治以降も、海野勝珉(うんの しょうみん)(1844-1915)らの活躍により近代の金工作品の制作に継承されたことが注目されます。刀装具制作の技を身につけていた勝珉は、その技に更に磨きをかけて博覧会出品に合わせた作品の制作を行い受賞を重ねる一方、岡倉天心(1863-1913)にその技量を認められ、東京美術学校(現在の東京藝術大学)の草創期から教鞭をとり、金工教育の面でも大きな功績を残しました。その息子、海野清(うんの きよし)(1884-1956)も同校で教鞭をとり、伝統の技を継承しつつ正倉院宝物からエジプト美術にまでも目を向けた作風を築き上げ、昭和30年(1955)には重要無形文化財「彫金」保持者(人間国宝)に認定されました。この他にも帝展に入選を重ね、茨城工芸会の創立にも参加した介川芳秀(すけがわ ほうしゅう)(1898-1975)、戦後の日展で活躍した飯田美郎(いいだ よしろう)(1921- )など、現在に至るまで多くの茨城ゆかりの金工作家が活躍しています。
金工に焦点をあてた本展により、茨城の金工作品や、時代を超えて受け継がれた技の魅力が見直される機会となれば幸いです。

いばらき工芸大全II 金工の巻


 
 
展示
会期 平成28年1月2日(土曜日)から3月6日(日曜日)
会場 茨城県陶芸美術館 地下1階企画展示室
開館時間 午前9時30分から午後5時まで(入場は午後4時30分まで)
休館日 月曜日(ただし1月11日(月曜日・祝日)は開館、翌12日(火曜日)は休館)
主催 茨城県陶芸美術館
助成 芸術文化振興基金
観覧料 一般720(570)円/高大生510(410)円/小中生260(210)円  
※(   )内は、20名以上の団体料金。
※満70歳以上の方、障害者手帳、療育手帳をお持ちの方及び付き添いの方(ただし1人につき1人まで)は無料。
※冬期休業期間を除く土曜日は高校生以下無料。

主な作品

  • 初代・北川北仙「牡鹿置物」 大正10年(1921)個人蔵
    初代・北川北仙「牡鹿置物」 大正10年(1921)個人蔵
 
  • 「磬」南北朝から室町時代 南圓寺蔵
    「磬」南北朝から室町時代
    南圓寺蔵
  • 萩谷勝平「龍図鐔」江戸時代後期 個人蔵
    萩谷勝平「龍図鐔」
    江戸時代後期 個人蔵
  • 海野勝珉「還城楽図額」 明治26年(1893) 東京国立博物館蔵 Image:TNMImage Archives
    海野勝珉「還城楽図額」
    明治26年(1893) 東京国立博物館蔵
    Image:TNMImage Archives
  • 海野清「彩金三ノ鼓並雲鶴紋打敷 昭和4年(1929) 東京国立近代美術館蔵
    海野清「彩金三ノ鼓並雲鶴紋打敷
    昭和4年(1929) 東京国立近代美術館蔵
  • 飯田美郎「金波銀波の壺」昭和55年(1980) 茨城県近代美術館蔵
    飯田美郎「金波銀波の壺」
    昭和55年(1980) 茨城県近代美術館蔵
  • 松田正己「アリスの道標・森の筺舟」 平成2年(1990) 茨城県近代美術館蔵
    松田正己「アリスの道標・森の筺舟」
    平成2年(1990) 茨城県近代美術館蔵

交通案内

交通
電車 JR常磐線で上野駅から友部駅(特急70分)友部駅から 「かさま観光周遊バス」(料金100円、定員36名)で20分。友部駅でJR水戸線に乗り換え笠間駅(9分)下車、笠間駅からタクシーを利用して5分。
北関東自動車道、友部インターから10分、笠間西インターから15分。
常磐自動車道、岩間インターから25分、水戸インターから30分。
駐車場 笠間芸術の森公園北駐車場(300台)をご利用ください。
交通のご案内:周遊バスルートマップ

掲載日 令和3年7月1日 更新日 令和3年8月30日