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トップ展覧会平成26年度テーマ展> 和食と現代陶芸 -和食 世界無形文化遺産登録記念-

和食と現代陶芸 -和食 世界無形文化遺産登録記念-

展覧会案内

会期:平成26年6月4日(水曜日)~9月10日(水曜日)

2013年12月、和食-日本人の伝統的な食文化が、世界無形文化遺産に登録されました。
栄養バランスのよい食事として注目され、自然を尊ぶ日本人の気質に基づいた和食の魅力は、四季折々の旬の食材を使い、季節の風情を盛り込む繊細さにあるといえるでしょう。
こうした和食における盛り付けの美しさは、非常に重要な要素です。和食の器は、盛られる料理や季節と調和するように選ばれるため、その色も形も実に多種多様なものがつくられてきました。
このように日本の食文化において、食と器は互いに深い関わりを持っています。
今回は、和食の世界無形文化遺産登録にちなみ、和食と器との関わりをテーマに、県内作家を中心とする、12名の現代陶芸作品を展示します。また、本展出品作の一部に盛りつけた和食を写真パネルで紹介するという、当館初の試みである”和食と現代陶芸”のコラボレーションにもご注目ください。
これらの作品は、伝統的な和食器とは異なり、必ずしも盛られる料理をイメージして制作されているものではありません。そこに、あえて和食器を盛ることによって生まれる新しい発見や驚きも併せてご堪能いただければ幸いです。

「和食-日本人の伝統的な食文化  正月を例として」が昨年、世界無形文化遺産に登録された。その中で和食は「多様で新鮮な食材と素材の味わいを活用」「バランスがよく、健康的な食生活」「自然の美しさの表現」「年中行事との関わり」と特徴づけられた。この根底には、コンビニやファストフードの流行の中でひたすら濃く辛くなっていく「食の味」、言い換えると「日本の食文化の崩壊」状況から、日本の食文化の復権を図るという意図も込められている。例えば給食の場での和食の採用などがそれだが、さらに日本の食文化と密接不可分の日本酒などの復権も含まれよう。笠間市の乾杯条例(「笠間市地酒を笠間焼で乾杯する条例」)施行(2013年12月)も時宜を得ている。派生的に「食の器」言い換えると日本の工芸文化の復権をも意味している。大きな会議の席上やシンポジウムのテーブルのペットボトルはもーやめてはどーだろう。欧米でミネラルウォーターのボトルが出るのとは姿が違う。やはり日本では陶磁器の茶碗と木工の茶卓のセットが欠かせない。
今回の展覧会は笠間ないし茨城と益子の現代陶芸作品と和食とのかかわり探ってみようという試みである。魅力的な食器を制作している作家を選び、それに和食を盛ってみようということである。それは必ずしも「和食器に和食」を意味しない。普段の仕事と和食をマッチさせるということである。ミスマッチが思いがけない味を出すこともある。
そのためプロ中のプロに和食を盛ってもらった。その組み合わせは以下の通り。
器の若さと和食の品格が予想外の響鳴をもたらした。よく「料理を生かす器」と言われる。同時に料理が器の面目を一新している。その妙に思いを巡らせていただければ幸いである。
茨城県陶芸美術館  館長  金子賢治

和食と現代陶芸

主な作品

  • 東 香織
    東  香織
    左:ぐい呑み「カイ」右:徳利「カイ」
  • 伊藤 珠子
    伊藤  珠子
    帽子皿 2014
  • 沖 誠
    沖  誠
    炭化銀彩楕円鉢 2013
  • 桑原 哲夫
    桑原  哲夫
    青磁器ティーポット 2014
  • 庄司 千晶
    庄司  千晶
    BLUE BOWL 2013
  • 鈴木 美汐
    鈴木  美汐
    左:rose(ロゼ)ポット 2014
    右:rose(ロゼ)mini vase 2014
  • 二階堂 明弘
    二階堂  明弘
    錆器リム鉢 2014
  • 根本 峻吾
    根本  峻吾
    燐刻器 2014
  • 橋口 信弘
    橋口 信弘
    織部片口 2014
  • 原田 譲
    原田  譲
    定窯写白瓷印花牡丹紋輪花盤 2014
  • 町田 幸
    町田  幸
    左右2点:ライン抜きカップ(2点組)
    中央2点:ドットカップ(2点組)
  • 森川 泰治
    森川  泰治
    イスのポット 2014
 
展示
期間 平成26年6月4日(水曜日)~9月10日(水曜日)
開館時間 午前9時30分から午後5時まで(入場は午後4時30分まで)
休館日 月曜日[ただし、祝日の場合は開館、翌平日休館。]
主催 茨城県陶芸美術館
協力 茨城県日本調理技能士会/ホテルレイクビュー水戸/ギャラリー門
観覧料 一般720[570]円/高大生510[410]円/小中生260[210]円  
※[   ]内は、20名以上の団体料金。
※満70歳以上の方、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方及び付き添いの方(ただし1人につき1人まで)は無料、土曜日は高校生以下無料。

交通案内

交通
電車 JR常磐線で上野駅~友部駅(特急70分)友部駅から 「かさま観光周遊バス」(料金100円、定員36名)で20分。友部駅でJR水戸線に乗り換え笠間駅(9分)下車、笠間駅からタクシーを利用して5分。
北関東自動車道、友部インターから10分、笠間西インターから15分。
常磐自動車道、岩間インターから25分、水戸インターから30分。
駐車場 笠間芸術の森公園北駐車場(300台)をご利用ください。

掲載日 令和3年7月1日 更新日 令和3年8月26日

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