テーマ展「革のかたち 河野甲と市川陽子」
展覧会案内
会期:2024年9月11日(水曜日)~12月15日(日曜日)
昆虫や生き物の生態を写す河野甲。縫い合わせ、漆を塗ることで独自の表現を生み出す市川陽子。皮革特有の性質や素材感と真摯に向き合い、それぞれが独自のアプローチでその魅力を引き出します。本展は、皮革を用いて造形表現を展開する二人の作家の魅力に迫り、革による造形表現の「現代のかたち」を紹介します。
河野甲 | 市川陽子 |
河野甲(1956-)は、皮革造形作家石丸雅通に師事し、1984年に独立しました。様々な昆虫や、カタツムリなどの軟体動物をモチーフにすることが多く、ユニークな生態をつぶさに観察し、独自の視点で切り取った造形を生み出します。細部までこだわり抜いた写実的な生物から、自身の空想による架空の生物まで表現の幅は広く、それらが共存している世界観が見るものを引き込みます。 |
市川陽子(1985-)は、京都市立芸術大学工芸科漆工専攻を修了後、独立して現在は滋賀県で制作活動をしています。漆の表現を追求する中で皮革に出会った市川は、革同士を縫い合わせて成形し、漆を塗って硬化させる方法で、箱や器などを制作しています。素材のもつ特性を生かしながら漆を塗り重ねて仕上げた作品は、しっとりとやわらかい印象の光沢を放ち、存在感を示します。 |
1956年 愛媛県宇和島市に生まれる。 1977年 京都嵯峨美術短期大学洋画科卒業 皮革造形作家石丸雅通に師事 1984年 皮革造形作家として独立、京都に工房をもつ。 2004年 作品集『しずかな八月』(求龍堂)出版 2019年 「いきもの狂騒曲」(茨城県陶芸美術館)出品 現在 京都府木津川市にて制作
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1985年 大阪府に生まれる。 2009年 京都市立芸術大学美術学部工学科卒業 2011年 同大学大学院修士課程漆工専攻修了 2019年 「TRANSFORM」(GALLERLY crossing) 2020年 「漆皮SHIPPI」ギャラリーうつわノート、東京 2022年 「A Patchwork of Memories」(SOIL/香港) 2024年 「Personal Folklore」(GALLERLY crossing) 現在 滋賀県を拠点に制作 |
会期 | 2024年9月11日(水曜日)~12月15日(日曜日) |
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会場 | 茨城県陶芸美術館 2階第2展示室 |
開館時間 | 9時30分~17時(入場は16時30分まで) |
休館日 |
毎週月曜日(ただし、9月16日(祝)、9月23日(祝)、10月14日(祝)、11月4日(祝)は開館) 9月17日(火曜日)、9月24日(火曜日)、10月15日(火曜日)、11月5日(火曜日) |
主催 |
茨城県陶芸美術館 |
観覧料 |
【9月29日まで】
【10月1日以降】
および付き添いの方(ただし1人につき1人まで)は無料。 満70歳以上の方無料。 ※11月13日(水曜日・茨城県民の日)はすべての方が無料。 |
主な作品
河野甲
- 七月の出来事
2001年
大気への託身(部分)
2010年~2012年頃
当館蔵
地動説
2001年
蛹
2000年
両性具有
1995年
※表記のないものはすべて個人蔵
市川陽子
Mimic/branch-1
2021年
Mimic/puff -1
2023年
Mimic/four legged friend -1
2023年
Mimic/grain side -1
2023年
Mimic/folds -1
2023年
※すべて個人蔵
※画像提供:GALLERLY crossing
関連行事
出品作家によるギャラリートーク「革の魅力」【予約不要】
展示会場にて出品作家2人によるアーティストトークを行います。作品について、制作の姿勢について、作家の魅力を深掘りします。
日時 | 2024年11月23日(土曜日)14時~15時30分 |
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作家 |
河野甲氏 市川陽子氏 |
聞き手 | 岩井基生(当館主任学芸主事) |
会場 | 茨城県陶芸美術館 2階第2展示室(展示会場) |
参加費 |
無料(要テーマ展観覧料) |
予約 |
予約不要 時間までに会場にお越しください。 |
※諸事情により、予告なくイベント等を延期・中止する場合がございます。変更の場合には、当館ウェブサイトにてお知らせいたします。
話そう・聞こうの日
毎週土曜日を「話そう・聞こうの日」と題して、全展示室内にて作品についての会話を楽しみながら鑑賞することを推奨しております。ご来館なさったご家族やご友人と、作品について思ったことや考えたことを、楽しく会話しながら鑑賞していただけます。
※9月23日(月曜日・振替休日)までの企画展「タクミのセラミック・トラベル」開催期間中は毎日「話そう・聞こうの日」を実施
同時開催の展示
- 「コレクション展I・新収蔵品展」:2024年5月9日(木曜日)~10月27日(日曜日)
- 企画展「タクミのセラミック・トラベル」:2024年7月27日(土曜日)~9月23日(月曜日・振替休日)
- 企画展「THE HEADLINERS 2024ー陶芸フェス、はじめます。」:2024年10月12日(土曜日)~2025年1月26日(日曜日)
交通案内
電車 |
JR常磐線で上野駅から友部駅(特急70分)友部駅から 「かさま観光周遊バス」(料金100円、定員36名)で15分。 もしくは友部駅でJR水戸線に乗り換え笠間駅(9分)下車、笠間駅からタクシーを利用して5分。 |
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車 | 北関東自動車道、友部インターから10分、笠間西インターから15分。 常磐自動車道、岩間インターから25分、水戸インターから30分。 |
駐車場 |
笠間芸術の森公園北駐車場(300台)をご利用ください。 ※会期中、芸術の森公園内でイベントがある場合は、駐車場が有料になります。展覧会をご覧いただく方で、返金対象の駐車場(公園内北、南、東駐車場に限る。)をご利用の場合は、美術館受付で返金いたします。 |